あたりまえに働くことができる力を育む
LAPLUSにきた人の働くことに対する姿を見て、その人の可能性の大きさを感じます。
だからこそ、「あたりまえに働くこと」をめざしていきたいと考えていますが、「当たり前に働く」~「働く」っていうことはどういうことだろうかと素朴に考えたときに、一人ひとりのイメージが違うことに気づきます。
30年前に私は共同作業所の職員になりました。生まれて初めて共同作業所に行ったときに、当時4名の知的障害のある人、自閉症のある人、ダウン症のある人、精神障害のある人の4人が働くことになりました。共同作業所での内職の仕事。月給は4000円。「こんな働き方もあるんだ。」と不思議に思ったことがあります。当時の私の考える「当たり前に働く」中には、「作業所での働き方」はありませんでした。それから、30年。いつのまにか、多くの作業所ができ、いつのまにか「作業所での働き方」=「福祉的就労」が、障害者福祉の中では「当たり前の働き方」になってきました。
いま、「働くってどういうことか。」「労働とは何なのか。」を意識して考え、具体化していかないといけないときに来ています。
一人ひとりにとって、「何のために働くのか」は違っていたり、まだわかってない方もおられます。
急ぎすぎず、じっくりと、今までの働きかたと自分自身のことを見つめなおし、気づき、長く働き続けることができる力を共に育んでいくことが大切だと思います。